最終更新:2026年9月6日公開:2026年8月3日編集方針と検証の手順
「近所で工事をしている者ですが、お宅の屋根が浮いているのが見えました」。ある日突然そう声をかけられ、どう応じればいいか迷った方は少なくないはずです。
結論から言うと、基本の対策は3つです。屋根に上がらせない。その場で契約しない。書面を受け取り、家族や信頼できる人に見せる。公的機関の注意喚起は、いずれもこの線に沿っています。
ただし、訪問してくる業者がすべて悪質というわけではありません。公的機関もそう明記しています。判断の材料になるのは、会社の情報と勧誘のやり方です。
この記事は工事を請け負う立場ではなく、国の機関や業界の窓口が公開している資料をもとに整理したものです。
結論:守るべきことは3つ

公的機関の注意喚起を読み比べると、対策は次の3点に集約されます。
- 屋根に上がらせない … 上がられてしまうと、何が起きたか確かめられません
- その場で契約しない … 急かされたときこそ、いったん止めます
- 書面を受け取り、家族に見せる … ひとりで判断しないことが大きな守りになります
どれも当たり前に見えますが、公表されている相談事例ではこのいずれかが崩れた場面から話が進んでいます。
訪問販売と点検商法は別のもの
混同されがちなので整理しておきます。
- 訪問販売 … 法律上の取引の種類です。自宅を訪ねてきて契約する形がこれにあたります
- 点検商法 … 勧誘のやり方の通称です。点検を口実にして契約させる手口を指します
国民生活センターは点検商法について、「近所で行う工事の挨拶に来た」などと言って突然訪問し、「屋根瓦がずれているため点検してあげる」と言って点検した後、「このままだと瓦が飛んでご近所に迷惑がかかる」などと不安をあおって工事の契約をする手口だと説明しています。
この区別はクーリング・オフの場面で意味を持ちます。点検商法という手口であっても、訪問販売にあたる契約であれば制度の対象になります。
相談の件数はどう動いているか

国民生活センターは、全国の消費生活センターに寄せられた相談の件数を公開しています。訪問販売によるリフォーム工事・点検商法のページに掲載されている数字は次のとおりです。
| 年度 | 訪問販売によるリフォーム工事 | 点検商法 |
|---|---|---|
| 2023 | 11,879件 | 12,550件 |
| 2024 | 9,839件 | 19,249件 |
| 2025 | 5,544件 | 19,696件 |
ここは読み方に注意が必要です。2つの数字は逆の方向へ動いています。訪問販売によるリフォーム工事の相談は減っている一方で、点検商法の相談は増えています。
「訪問販売のトラブルは年々増えている」とひとくくりに書かれた記事を見かけますが、正確ではありません。増えているのは点検商法という手口のほうです。
なお、この件数は2026年5月31日現在のもので、消費生活センター等からの経由相談は含まれていないと注記されています。
なぜ自分の家に来るのか
特別に狙われたわけではないことが多いようです。訪問営業は地域をまとめて回る形を取ります。築年数の似た家が並ぶ住宅地は、まとめて回りやすい条件がそろっています。
「うちの屋根を見て来たに違いない」と思うと、話を信じたくなります。実際には、家を選ばずに順番に回っていることが多いと考えておくと、落ち着いて対応できます。
出典:国民生活センター「訪問販売によるリフォーム工事・点検商法」
報告されている勧誘の型

公的機関が公開している事例を見ると、入り口の言い回しはかなり似通っています。

「近所で工事をしている」
もっとも多い入り方です。国民生活センターの事例には、近所でビルの工事をしているという業者が来訪し、屋根工事が必要と言われて契約したが、近所にそのようなビルはなかったというものがあります。
近所で工事があるかどうかは、その場では確かめられません。だからこそ使われる言い回しです。
「足場代を無料にします」
足場は多くの工事で必要になる仮設で、それ自体に費用がかかります。無料と書かれていても、総額が安いとは限りません。
大事なのは総額と内訳です。見積書を出してもらい、足場の項目がどう扱われているかを確かめてください。
「屋根が浮いている」「瓦がずれている」
不安をあおる型です。屋根は自分では見えないので、言われたことを確かめる手立てがありません。
警視庁の点検商法に関するページは、要注意の言葉として「屋根に不具合がありますよ」を挙げています。
「今なら無料で点検します」
住まいるダイヤルを運営する住宅リフォーム・紛争処理支援センターは、悪質なリフォーム事業者にご注意くださいのなかで、手口の例をそのままの言い回しで載せています。
「近所で工事している者ですが、おたくの屋根の棟板金が浮いているのが見えました。今なら無料で釘を打ってあげます。屋根にあがっていいですか?」
この最後のひと言が目的です。無料点検は入り口であって、行き先は屋根の上だということになります。
「今日決めれば安くします」
その場で決めさせるための言い回しです。期限つきの値引きだけでは、その金額が妥当かどうかは分かりません。通常の価格と見積書の内訳を示してもらってください。
「火災保険を使えば無料になります」
同じ資料は、手口の例として「火災保険を使えば補修が無料でできます。保険金の請求手続もこちらでサポートするので、補修しませんか?」も挙げています。
保険が使えるかどうかを判断するのは保険会社です。この点は外壁塗装に火災保険は使える?で詳しく扱っています。
「モニター価格にします」
「施工例として使わせてもらう代わりに安くする」という説明です。条件が本当かどうかは確かめようがありません。
この型に共通するのは、「あなただけ特別」という形をとって、その場で決めさせようとする点です。特別な条件を持ち出されたときこそ、いったん持ち帰ってください。
出典:国民生活センター「訪問販売によるリフォーム工事・点検商法」/住まいるダイヤル「悪質なリフォーム事業者にご注意ください!!」/警視庁「点検商法」
屋根に上がらせないでください

公的機関が繰り返し呼びかけている点です。
警視庁が公開している啓発資料の表題は、「屋根の点検トラブル急増中!自宅の屋根に登らせないで!」です。同じページには、次のような事例が載っています。
「屋根がずれている」「水漏れの危険がある」等と言われたことから、業者を屋根に上げて確認させたところ、屋根を壊された上、その写真を見せられて、修理費用を請求された。
国民生活センターのアドバイスも、5項目のうち最初に「突然訪問してきた業者には安易に点検させないようにしましょう」を置いています。
なぜ上がらせてはいけないのか
- 何をされたか確認できない … 地上からは見えません
- 写真の裏づけが取れない … どこを、いつ撮ったものかをその場で確認できません
- 屋根材によっては人が乗ると傷む … 点検そのものが損傷の原因になりえます
- 断りにくくなる … 上がってもらった手前、という心理が働きます
「無料だから見てもらうだけ」という判断が、いちばん危ないところです。点検が必要だと思ったなら、自分で選んだ業者に頼んでください。
すでに屋根に上がられ、その場で契約してしまった場合でも、あきらめないでください。訪問販売にあたる契約であれば、あとから解除できる制度があります。次の章で説明します。
出典:国民生活センター「屋根工事の点検商法のトラブルが増えています!」/警視庁「点検商法」
クーリング・オフの正確な条件

解説によって説明が食い違う部分なので、公的な資料の記述にもとづいて整理します。

期間は8日間、起算は書面を受け取った日
消費者庁の特定商取引法ガイドは、訪問販売について「法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内」であれば、書面または電磁的記録により申込みの撤回や契約の解除ができるとしています。
国民生活センターは起算点をさらに具体的に、「申込書面または契約書面のいずれか早いほうを受け取った日から起算します」と説明しています。
住まいるダイヤルの説明はもっと具体的です。8日間は書面を受け取った日を含めて数えるとし、11月10日に契約書面を受け取った場合は11月17日までだという例を示しています。
「契約した日から」ではありません。書面をいつ受け取ったかが起点になります。
メールでも通知できます
2022年6月1日から、書面だけでなく電磁的記録でも通知できるようになりました。国民生活センターは、電子メールのほか、USBメモリ等の記録媒体、事業者がウェブサイトに設けるクーリング・オフ専用フォーム、FAXでも可能だとしています。
「内容証明郵便でなければ無効」と書いている記事がありますが、現在の制度とは違います。ただし消費者庁は、後々のトラブルを避けるため、書面なら特定記録郵便や書留、内容証明郵便で行うことを勧めています。メールなら送信したものを保存しておく、専用フォームなら画面を保存しておく、といった証拠を残す工夫が望ましいとされています。
出した時点で効力が生じます
住まいるダイヤルは、クーリング・オフは通知を発した時点で効力を生じると説明しています。8日以内に発信すればよく、相手に届くのが8日を過ぎても構わないということです。
「8日以内に相手に届かないと無効」と思い込んで諦める必要はありません。
8日を過ぎても解除できる場合があります
次のような場合には、期間を過ぎていても解除できることがあるとされています。
- 契約書面の記載内容に不備があるとき(国民生活センター・住まいるダイヤル)
- 業者がクーリング・オフできないと言ったり、脅したりして妨害したとき(消費者庁・住まいるダイヤル)
つまり「もう8日過ぎたから無理だ」と自分で決めないでください。まず窓口に相談してください。
費用の負担は生じません
消費者庁の解説は、クーリング・オフをした場合、消費者は損害賠償や違約金を支払う必要がなく、すでに頭金等を支払っていれば速やかに返してもらえるとしています。
さらに土地または建物その他の工作物の現状が変更されている場合には、無償で元に戻してもらうことができるとも書かれています。工事が始まってしまっていても、原状回復の費用を負担する必要はないということです。
ただし例外もあります
同じガイドは、現金取引の場合であって代金または対価の総額が3000円未満の場合には、クーリング・オフの規定が適用されないとしています。外壁の工事で当てはまることはまずありませんが、「訪問販売なら必ず無条件で使える」と言い切れるわけではない、という点は押さえておいてください。
出典:消費者庁「特定商取引法ガイド 訪問販売」/国民生活センター「クーリング・オフ」
契約より前の段階を守るルール
特定商取引法には、契約に至る前の段階についての決まりもあります。玄関先でそのまま使える内容です。
名乗らずに勧誘してはいけません
消費者庁のガイドによれば、事業者は訪問販売をしようとするとき、勧誘に先立って事業者の氏名(名称)、勧誘が目的であること、販売しようとする商品や役務の種類を告げなければならないとされています。
だから「どちらの会社ですか」「何のご用件ですか」と聞くのは、まったく失礼ではありません。本来は先に言うべきことだからです。
断ったのにまた来るのは禁止されています
同じガイドは、消費者が契約締結の意思がないことを示したときには、その訪問時にそのまま勧誘を継続することも、その後改めて勧誘することも禁止されているとしています。
「一度断ったのに何度も来る」というのは、この決まりに反する可能性があります。「契約するつもりはありません」とはっきり伝えたという事実を残しておいてください。日時をメモしておくだけでも違います。
契約書には決まった形式があります
これはその場で確かめられる実用的なポイントです。ガイドの解説によれば、書面にはよく読むべきことを赤枠の中に赤字で記載しなければならず、クーリング・オフの事項も赤枠の中に赤字で記載する必要があります。さらに字と数字の大きさは8ポイント以上であることが求められます。
渡された書類に赤枠赤字の記載が見当たらないなら、その時点で形式が整っていない可能性があります。書面に不備があれば、先ほど書いたとおり8日の起算が始まらないという扱いになりえます。
不実を告げられた場合は取り消せることがあります
消費者庁のガイドは、勧誘の際に事実と違うことを告げられ、それを事実だと誤認して契約した場合や、故意に事実を告げられず、その事実が存在しないと誤認して契約した場合には、契約の申込みや承諾の意思表示を取り消せるとしています。
「近所で工事をしている」が嘘だった、という事例がまさにこれにあたる可能性があります。8日を過ぎていても、道が残っている場合があります。
その場での断り方

気まずさを感じる必要はありません。次のように応じれば十分です。
- 玄関を開けず、インターホン越しに応じる … 対面すると断りにくくなります
- 「うちは決まった業者がいます」 … 理由を説明する義務はありません
- 「契約するつもりはありません」とはっきり言う … 曖昧な返事は「見込みあり」と受け取られます
- 「屋根には上がらないでください」 … 点検を勧められたらこれを言います
- 「検討します」と言わない … また来る口実になります
それでも帰らない場合は、警察に相談してください。警視庁も「不安を感じたら、一人で悩まずにすぐ警察へ相談する」と呼びかけています。緊急のときは110番です。
玄関を開けない、という選択
失礼にはあたりません。インターホン越しに「結構です」と伝えて切るのは、まったく問題のない対応です。
対面すると断りにくくなることがあります。玄関先で長く話し込むほど、その場で決めてしまいやすくなります。話を聞かないという選択を、最初から持っておいてください。
家族が気づいてあげてください

この論点は、あまり書かれていないのに重要です。
国民生活センターは、屋根工事の点検商法について契約当事者の8割超が60歳以上だとしています(2022年度時点の集計)。そして次のように呼びかけています。
消費生活センター等への相談は、家族やホームヘルパー、地域包括支援センターなどの職員からでも可能です。
つまり本人でなくても相談できます。離れて暮らす親のことが気になるなら、代わりに窓口へ問い合わせられるということです。
同じ資料は、不審な人間が出入りしていないか、困った様子がうかがえないかなど、日頃から高齢者の生活や言動を見守り、周りの人が変化にいち早く気づくことが重要だとしています。警視庁も「家族や周りの人は、高齢者等の家に不審な訪問者が来ていないか、気を配りましょう」と呼びかけています。
実家で確認したいこと
- 見覚えのない工事の契約書や見積書がないか
- 短い期間に複数の工事をしていないか
- 「業者の人が親切にしてくれる」といった話が出ていないか
- 屋根や外壁に、頼んだ覚えのない手が入っていないか
気になることがあれば、本人を責めずに窓口へ相談してください。責められると隠すようになります。
相談そのものに料金はかかりません(通話料は別にかかる場合があります)。「まだ何も起きていないから」と遠慮する必要はありません。
出典:国民生活センター「屋根工事の点検商法のトラブルが増えています!」/警視庁「点検商法」
訪問販売がすべて悪質なわけではありません
ここは公平に書いておきます。住まいるダイヤルは「訪問販売がすべて悪質というわけではありませんが、悪質な事業者のよくある手口を知っておくといいでしょう」としています。
見るべきなのは、会社の情報と勧誘のやり方の両方です。次のような対応をする相手なら、話を聞く価値はあります。
- 最初に社名と用件を名乗る
- 点検を断ったときに、そのまま勧誘を続けない
- その場での契約を求めず、検討する時間を認める
- 見積書に内訳と数量を書く
- 他社とも比べるよう勧める
あわせて、所在地や連絡先、施工の実績、契約の条件も確認してください。会社の情報と勧誘のやり方の両方を見るのが確実です。見積書の見方は外壁塗装の見積書はどこを見る?にまとめています。
出典:住まいるダイヤル「悪質なリフォーム事業者にご注意ください!!」
指摘された不具合が本当か確かめる
「屋根が傷んでいる」と言われて不安になったなら、その不安自体は放置しないほうがよいこともあります。断ることと、点検しないことは別です。
確かめる方法があります。
- 自分で選んだ業者に見てもらう … 複数社に頼めば見立てを比べられます
- 住まいるダイヤルの見積チェックを使う … 契約前に限り、見積書の内容を確認してもらえます
- 地上から見える範囲を自分で確認する … 屋根には上がらないでください
住まいるダイヤルは国土交通大臣が指定した住宅の相談窓口で、建築士の資格を持つ相談員が対応すると案内されています。必要に応じて弁護士と建築士のペアによる対面相談を原則無料で受けられる仕組みもあります。
屋根や外壁の傷みの見方は無落雪屋根は塗装できる?や凍害とは?北海道の外壁で起きていることでも扱っています。
記録を残しておくと強くなります
住まいるダイヤルは、言った言わないの争いにしないため、交渉時の事業者の発言内容をこまめに記録しておくことを勧めています。工事の前後の写真を撮っておくことも勧められています。
やることは難しくありません。訪問を受けたら、日時・会社名・言われた内容をメモしておく。渡された書類は捨てずに取っておく。これだけで、相談したときの話が早くなります。
断ったことも記録に残す
「契約するつもりはありません」と伝えた日時を書き留めておいてください。再勧誘の禁止は、断ったという事実が前提になります。相談するときに、いつ断ったかを言えると話が進みます。
相談できる窓口

| 窓口 | 電話 | こんなとき |
|---|---|---|
| 消費者ホットライン | 188 | 契約や勧誘で困ったとき(最寄りの消費生活センターにつながります) |
| 住まいるダイヤル | 03-3556-5147 | 住宅の工事全般、見積書のチェック |
| 最寄りの警察署 | — | 帰らない、脅されたなど(緊急時は110番) |
住まいるダイヤルの受付は10時から17時(土日祝と年末年始を除く)と案内されています。迷った時点で相談して構いません。契約する前でも、契約したあとでも受け付けています。
出典:消費者庁「消費者ホットライン」/住まいるダイヤル「悪質なリフォーム事業者にご注意ください!!」
よくある質問
お断りのステッカーに効果はありますか
抑止になるという説明と、意味がないという説明の両方があります。貼っただけで勧誘が法律違反になると言い切れるものではありません。貼るのは自由ですが、それだけに頼らず、断り方を決めておくほうが確実です。
契約書をもらっていません
訪問販売では、業者は決められた事項を記載した書面を渡さなければならないとされています。渡されていない、あるいは記載に不備がある場合、8日の起算が始まらないという扱いになりえます。窓口に相談してください。
工事が始まってしまいました
クーリング・オフができる場合、消費者庁の解説によれば建物などの現状が変更されているときは無償で元に戻してもらえます。すでに始まっていても、まず相談してください。
親が契約してしまいました
家族から相談できます。国民生活センターは、消費生活センター等への相談が家族やホームヘルパー、地域包括支援センターなどの職員からでも可能だと明記しています。契約書があれば手元に用意して、188へ連絡してください。
次々と工事を勧められています
訪問販売で通常必要とされる量を著しく超える契約を結んだ場合、契約締結後1年間は申込みの撤回や契約の解除ができるという決まりがあります。「次々と契約させられた」という状況は、この対象になる可能性があります。窓口に相談してください。
断ったのにまた来ます
契約する意思がないことを示した相手に、その後改めて勧誘することは禁止されています。いつ断ったかを記録しておいてください。それでも続くなら、警察や消費生活センターに相談してください。
訪問販売でも補助金は使えますか
制度そのものは契約の形で決まるものではありませんが、「補助金が使えるから今すぐ契約を」という勧誘には注意してください。制度の内容は自治体の窓口で確認できます。考え方は北海道の外壁塗装で使える補助金で整理しています。
本当に傷んでいたらどうするのですか
断ることと、放置することは別です。指摘された箇所が気になるなら、自分で選んだ業者に見てもらってください。専門家でも見立てが分かれることはあります。写真、傷んでいる範囲、必要な工事の根拠を並べて比べてください。
訪問してきた業者と契約してもいいのですか
契約すること自体が問題なのではありません。その場で決めないこと、複数社と比べること、書面を確認することを守れるなら、選択肢から外す必要はありません。実際、公的な窓口も「訪問販売がすべて悪質というわけではない」としています。
屋根に上がられてしまいました
契約していなければ、まず落ち着いてください。ただし屋根の状態は、自分で選んだ業者に改めて見てもらうことをおすすめします。訪問を受けた日時と会社名、示された写真は記録に残しておいてください。すでに契約している場合は、8日を過ぎていても相談する価値があります。
迷ったときの判断のしかた
玄関先での数分間で、正しい判断をするのは簡単ではありません。だから判断しないで済む形にしておくのが現実的です。
- その場では何も決めないと、あらかじめ決めておく
- 会社名と用件を聞き、書面があれば受け取る
- 相手が帰ったあとで、家族に見せて考える
- 気になる指摘があれば、自分で選んだ業者に見てもらう
この形にしておけば、相手がどれだけ話しても結論は変わりません。断る理由を用意する必要もなくなります。
まとめ
訪問してきた業者への対応は、屋根に上がらせない、その場で契約しない、書面を受け取って家族に見せる。この3つが基本になります。
そしてすべての訪問販売が悪質なわけではありません。名乗る、断れば引き下がる、考える時間をくれる。この3つができない相手とは、契約しないでください。
もし契約してしまっても、あきらめる必要はありません。訪問販売にあたる契約なら、書面を受け取った日から数えて8日以内であれば解除できます。書面に不備があったり、妨害されたりした場合は、それを過ぎても解除できることがあります。
迷ったら、業者ではなく窓口に相談してください。消費者ホットラインは188、住宅の工事なら住まいるダイヤルです。家族からの相談も受け付けています。
自分で状態を確かめておくと、指摘された内容を落ち着いて判断できます。見方は外壁の劣化サインと点検の目安にまとめています。
その場でローンを勧められたときの考え方は減税とリフォームローンの記事で扱っています。
断らずに話を進める場合でも、契約書の中身は必ず確認してください。項目は外壁塗装の契約書で確認する15項目にまとめています。
災害のあとに増える「保険で直せます」という勧誘については、地震で外壁が傷んだときにまとめています。
ドローンを使った点検の法令と限界は外壁のドローン点検にまとめています。
本記事は制度の一般的な説明であり、個別の契約について解除の可否を判断するものではありません。クーリング・オフの適用可否は契約の形態や書面の交付状況によって異なります。実際の対応は、消費生活センター等の窓口にご相談ください。

