最終更新:2026年9月6日公開:2026年8月3日編集方針と検証の手順
外壁塗装を考えはじめて、最初に知りたくなるのが費用です。ただ、調べると金額の幅が大きく、自分の家がいくらになるのか分かりにくいと感じる方が多いはずです。
結論から言うと、30坪の戸建てで80万〜130万円が総額の目安です。この記事では、坪数別・塗料別の目安と内訳を整理したうえで、凍害や施工シーズンなど北海道で金額が変わる要因を解説します。数字はあくまで参考値であり、最終的には現地を見た見積もりで確認してください。届いた見積もりの見方は見積書はどこを見る?にまとめています。
坪数別の費用の目安【30坪で80万〜130万円】

外壁塗装の費用は、建物の大きさ(塗る面積)でおおよそ決まります。一般的な戸建てで、足場・高圧洗浄・付帯部を含めた総額の目安は次のとおりです。
| 延床面積 | 外壁面積の目安 | 総額の目安 |
|---|---|---|
| 25坪 | 約100㎡ | 70万〜110万円 |
| 30坪 | 約120㎡ | 80万〜130万円 |
| 40坪 | 約160㎡ | 100万〜160万円 |
| 50坪 | 約200㎡ | 120万〜190万円 |
公開情報をもとにした参考値です。外壁の状態、選ぶ塗料、建物の形状、足場の組みやすさによって大きく変わります。とくに凍害の補修が必要な場合は、この範囲を超えることがあります。
なお、この表の総額には足場・高圧洗浄・下地補修・付帯部の塗装までを含めています。チラシなどで見かける安い金額は、塗装工事の一部だけを指していることがあります。何が含まれた金額なのかを確かめてから比べてください。
坪数と塗料のグレードを選んで概算を出す費用シミュレーターも用意しています。この表と、後述の費用の内訳から計算しているものです。あくまで参考値で、見積書の代わりにはなりません。
坪数と外壁面積は比例しない
同じ30坪でも、総2階建てと平屋では外壁面積が違います。凹凸の多い形状の家、バルコニーが張り出している家も面積が増えます。
「坪数 × 3.3 × 係数」といった概算式が使われることもありますが、これは目安にすぎません。実際の見積もりでは、図面や実測から外壁の面積を出し、窓やドアなどの開口部を差し引いて「塗る面積」を計算します。正確な金額は実測に基づく見積もりでしか出ません。
全国の目安と比べて高くなりやすい理由
北海道の見積もりは、同じ規模の本州の住宅より高くなることがあります。理由は主に3つです。
- 下地補修が増えやすい … 凍害で傷んだ箇所の手当てが加わる
- 寒冷地向けの材料 … 低温施工や凍結融解に対応した製品は単価が上がることがある
- 施工時期の制約 … 塗装に向く期間が半年ほどしかなく、需要が集中する
ただし、これは常に上乗せされるという意味ではありません。外壁の状態がよく、標準的な塗料で足りる家なら、全国の目安と変わらない金額に収まることもあります。高くなるとすれば何が理由なのかを、見積もりの内訳で確かめることが大切です。
築年数によっても変わる
初回の塗り替え(築10〜15年前後)は、下地の傷みが浅ければ表の範囲の下寄りで収まりやすい時期です。一方、築20年を超えて初めて塗る場合や、前回の塗装から間が空いた場合は、補修の項目が増えます。シーリング(外壁材の継ぎ目を埋める防水材)の全面打ち替えや下地補修が加わり、同じ坪数でも金額が上がりやすくなります。
外壁材の種類によっても補修費の出方は変わります。北海道で多い窯業系サイディングは水を吸いやすく凍害の補修が乗りやすい一方、モルタルはひび割れ(クラック)の補修が費用を左右しがちです。
「まだきれいに見えるから」と先延ばしにするほど、補修費が増える可能性は高まります。費用の面では、傷みが浅いうちに塗るほうが得になりやすい構造です。
塗料グレード別の単価と耐用年数

同じ家でも、選ぶ塗料によって総額は数十万円単位で変わりえます。1㎡あたりの単価と、想定される耐用年数の目安は次のとおりです。

| 種類 | ㎡単価の目安 | 耐用年数の目安 |
|---|---|---|
| アクリル | 1,000〜1,400円 | 5〜7年 |
| ウレタン | 1,500〜2,000円 | 7〜10年 |
| シリコン | 2,000〜2,800円 | 10〜13年 |
| ラジカル制御型 | 2,300〜3,000円 | 12〜15年 |
| フッ素 | 3,500〜4,500円 | 15〜18年 |
| 無機 | 4,000〜5,500円 | 18〜22年 |
耐用年数は、メーカーが示す期待耐用年数をもとにした目安です。同じ種類でも製品ごとに差があり、実際には立地や日当たり、施工の質によっても変わります。価格と寿命のバランスから、シリコンやラジカル制御型を基準に検討されることが多いとされています。
付帯部(雨樋・破風・軒天など)まで外壁と同じ高グレードにする必要はありません。部位ごとに適した塗料を組み合わせるのが一般的です。
なお、色による価格差は基本的に小さいものの、特注色や2色以上の塗り分けでは手間が増えるぶん割増になることがあります。色選びの考え方は塗料の選び方の記事でも触れています。
北海道では「年あたりのコスト」で考える
単価が安い塗料を選べば初期費用は抑えられます。ただし塗り替えの回数が増えます。
ここで効いてくるのが足場代です。足場は塗料のグレードに関係なく、1回あたり15万〜25万円ほどかかります。塗り替えのたびに、この金額が繰り返し発生します。
総額を耐用年数で割った「年あたりのコスト」で比べてみます。30坪の総額目安から機械的に計算した試算です。
| 塗料 | 総額の例 | 耐用年数の例 | 年あたり |
|---|---|---|---|
| シリコン | 100万円 | 12年 | 約8.3万円 |
| フッ素 | 120万円 | 16年 | 約7.5万円 |
| 無機 | 135万円 | 20年 | 約6.8万円 |
各塗料の総額例を耐用年数で割っただけの単純計算です。無機の総額例のように、高グレード塗料では坪数別の目安上限(30坪で130万円)を超えることがあります。そのうえで比べると、初期費用が高い塗料ほど年あたりでは安くなる場合があります。北海道は施工できる時期が限られているため、塗り替えの回数が増えるほど、時期の調整や予約の手間も増えます。長く住む予定なら、高グレードで回数を減らす選択にも合理性があります。
ただし、外壁材そのものの寿命が近い家では逆になります。あと10年ほどでカバー工法や張り替えを考えているなら、そこまでもつグレードで十分です。
寒冷地で確認したい塗料の性能
グレードの上下だけでなく、寒冷地では低温での施工可否・透湿性・凍結融解への耐性という3つの性能が問題になります。いずれも製品仕様書で確認できる項目です。同じシリコンでも、この性能の有無で北海道での持ち方は変わってきます。
性能ごとの見方と製品選びの手順は寒冷地に強い外壁塗料の選び方で解説しています。
費用の内訳と「削ってはいけない」工程

30坪の住宅で総額100万円だった場合の、おおまかな配分です。見積書を受け取ったら、この配分から大きく外れていないかを見てください。

| 項目 | 金額の目安 | 割合 |
|---|---|---|
| 足場・メッシュシート | 15万〜20万円 | 約18% |
| 高圧洗浄 | 2万〜4万円 | 約3% |
| 下地補修・シーリング | 10万〜25万円 | 約18% |
| 養生 | 3万〜5万円 | 約4% |
| 外壁塗装(材料+施工) | 35万〜50万円 | 約42% |
| 付帯部塗装 | 5万〜12万円 | 約9% |
| 諸経費・廃材処分 | 5万〜10万円 | 約6% |
塗装そのものは総額の4割ほどで、残りは足場や下地の手当てなど、塗る前の準備に使われています。高圧洗浄は古い塗膜や汚れを落として塗料を密着させるための工程、養生は塗らない部分を汚さないための保護です。どれも仕上がりと寿命を支える費用で、無駄な項目はありません。
3回塗りを削れない理由
多くの外壁塗料は、メーカー仕様で下塗り・中塗り・上塗りの3工程が標準とされています。下塗りは下地と塗料を密着させる層、中塗りと上塗りは塗膜の厚みをつくる層で、仕様どおりの回数を省くと本来の耐久性が出ません。仕様書には塗り回数だけでなく塗布量も定められています。
仕様より少ない回数で安くするという提案は、耐用年数を削って値段を下げているのと同じです。しかも塗った直後は見た目で区別がつきません。工程ごとの写真と使った塗料の缶数を記録して見せてくれる業者だと、あとから確認しやすくなります。
「足場代無料」に注意
足場は職人の安全と施工品質のための設備で、材料費も人件費もかかります。本当に無料にできるものではありません。「今なら足場代無料」という提案は、その分がどこかで調整されている可能性を考えるべきです。
値引きの提案を受けたときは、無料になった分がどこで吸収されているのかを聞いたうえで、総額と施工内容で判断してください。答えに詰まる業者との契約は勧めません。
諸経費・現場管理費の見方
諸経費には、現場管理費・交通費・駐車場代・書類作成費などが含まれます。会社によって計上の仕方が違うため、金額そのものより総額に対する割合と中身の説明を見てください。配分表から大きく外れている場合は、内訳の説明を求めるべきです。
北海道で費用が変わる4つの要因

同じ規模・同じ塗料でも、北海道では次の4つで金額が動きます。相見積もりで差額が出たときも、このどれかが関わっていることが多くなります。
1. 凍害の補修費はどう乗るか
影響がとくに大きい要因です。外壁が吸った水分が凍って膨らみ、融けて縮む。この繰り返しで外壁が内側から傷むのが凍害で、傷みの程度によって追加費用が変わります。
- 軽度(表面の欠け・ひび) … 部分補修で数万円〜十数万円の追加
- 中度(面での浮き・崩れ) … 部分的な張り替えで十数万円〜数十万円の追加
- 重度(外壁材そのものの劣化) … 塗装では対応できず、カバー工法や張り替えの検討へ
凍害は、日当たりの悪い北面や、除雪した雪を寄せてある面から進みやすいとされています。見積もりの現地調査では、正面だけでなく家の裏側や基礎まわりまで見てもらえたかを気にしてください。
注意したいのは、「凍害です」という言葉だけで高額な工事を勧める営業です。どこがどう傷んでいるのか、写真で示してもらってください。症状の見分け方は凍害とは?にまとめています。
見積書の側でも確認できます。補修の項目が「補修一式」ではなく、シーリング打ち替え◯m、クラック補修◯か所のように数量つきで書かれているかを見てください。数量があれば、複数社の補修範囲の判断を比べられます。
2. 施工シーズンの短さと価格
道内で塗装しやすいのは、おおむね4月中旬から10月下旬までです。この半年に需要が集中するため、繁忙期は値引き交渉の余地が小さくなります。評判のよい業者ほど、春の枠は前年のうちに埋まっていきます。
本州では「閑散期の冬に頼むと安い」という話がありますが、北海道では冬の施工自体が難しいため、この方法は基本的に使えません。代わりに有効なのが、冬のうちに相談と業者選びを済ませて、春一番の枠を押さえる動き方です。時期の詳細は北海道で外壁塗装ができる時期はいつ?をご覧ください。
逆に避けたいのが、秋の駆け込みです。10月を過ぎると朝晩の気温が下がり、塗料の乾燥条件が厳しくなっていきます。日程に余裕のない時期の契約は、天候待ちで工期が延びたり、翌春への持ち越しになったりすることがあります。
3. 寒冷地向け材料の単価
いわゆる寒冷地仕様として、低温での施工性や凍結融解への耐性を備えた製品を選ぶ場合、一般的な製品より単価が上がることがあります。ただし、その材料で塗膜が長持ちすれば、年あたりのコストでは有利になる可能性もあります。
大事なのは、単価の差だけで判断しないことです。「なぜこの製品なのか」「一般品と何が違うのか」を説明してもらい、納得してから選んでください。
4. 雪がからむ費用
見落とされがちですが、雪も金額に影響します。
- 雪囲い・物置の移動 … 足場を組む位置にあると撤去・移設の手間が加わる
- 春先の残雪 … 敷地に雪が残っていると足場の設置が遅れ、着工がずれることがある
- 無落雪屋根(スノーダクト) … 屋根も同時に塗る場合、形状によって工程や金額の考え方が変わる
- 融雪剤・泥はね … 外壁下部の汚れや傷みが強い家では、洗浄や補修の手間が増える
春いちばんの着工を狙う場合は、見積もりの段階で雪の処理を誰がするのかも確認しておくと、追加費用のもめごとを避けられます。
地域でどれくらい変わるか
同じ道内でも、気候と業者の数によって費用の出方は変わります。市区町村ごとの正確な相場を示す公的データはありませんが、傾向として次の違いがあります。
札幌圏の場合
業者の数が多く、相見積もりを取れば競争が働きやすい地域です。そのぶん、住宅密集地では足場の設置に手間がかかり、費用が上がる要因になります。
隣家との距離が近い、前面の道路が狭くて資材を運びにくいといった敷地条件も影響します。候補が多い地域ほど比べ方が問われるため、依頼先の絞り込み方は外壁塗装はどこに頼む?北海道での業者の選び方にまとめています。
内陸・豪雪地と沿岸部の違い
旭川や名寄のような内陸部は冬の冷え込みが厳しく、凍結と融解を繰り返す条件がそろいやすい地域です。凍害による下地補修の必要性が、見積もりを左右しやすくなります。気温や降雪の地域差は、気象庁が公開している観測データでも確認できます(出典:気象庁「過去の気象データ検索」)。
一方、海に近い地域では、潮風による金属部の錆への対処が加わることがあります。また、業者の少ない町では出張費がかかる場合や、そもそも比較できる会社が限られる場合があります。近隣の市まで範囲を広げて相見積もりを取るのが現実的な対策です。
道南・道東の傾向
函館を中心とする道南は、道内では冬の冷え込みが比較的ゆるやかな地域です。施工に向く期間も長めに取りやすく、日程の自由度では有利になります。ただし沿岸部が多いため、錆や塩分への配慮は必要です。
帯広や北見など道東の内陸は、冷え込みは厳しいものの雪が比較的少ない地域です。同じ「寒い地域」でも、雪の量と気温の下がり方は別の条件として効いてきます。自分の地域でどの条件が強いのかを業者に聞いてみると、提案の根拠を確かめられます。
モデルケースで見る総額(試算)

ここまでの目安を組み合わせた試算例です。実際の施工例ではなく、この記事の参考値から機械的に合算した数字である点にご注意ください。
| ケース | 条件 | 試算 |
|---|---|---|
| A | 30坪・シリコン・下地の傷みが少ない | 90万〜110万円程度 |
| B | 30坪・シリコン・凍害の部分補修あり | 100万〜135万円程度 |
| C | 40坪・シリコン・屋根塗装も同時 | 120万〜220万円程度 |
AとBの差は、下地補修の量です。同じ家でも、傷みが進んでから頼むとBに近づいていきます。
ケースCは、40坪の総額目安(100万〜160万円)に、屋根分として一般に目安とされる20万〜60万円程度を足し合わせた幅です。足場を1回で済ませられるため、外壁と屋根を別々に頼むより総額では有利になることが多くなります。
手元に見積書がある方は、自分の家の条件がどのケースに近いかを当てはめてみてください。試算から大きく外れているなら、その差額が何の費用なのかを確かめる。それだけでも、金額の妥当性はかなり判断しやすくなります。
補助金で費用を抑えられるか
塗装そのものを対象にしている自治体は多くありません。ただし、断熱改修などと組み合わせることで対象になる場合があります。地元業者の利用を条件に、リフォーム費用の一部を補助する市町村もあります。
制度は年度ごとに条件も受付期間も変わり、契約前の申請が必要なものが多い点に注意してください。動き方は次の順序が安全です。
- 必要な工事を先に決め、複数社から見積もりを取る
- その工事が制度の対象になるか、市町村の公式サイトと窓口で確かめる
- 対象なら、申請の時期と必要書類を確認してから契約する
補助金ありきで不要な工事を足すと、補助額より自己負担が増えることがあります。探し方と申請でつまずきやすい点は外壁塗装に補助金は使える?北海道での考え方と探し方にまとめています。
火災保険が使えるケース

経年劣化による塗り替えは対象外です。ただし、雪の重みで雨樋が壊れた、強風の飛来物で外壁に傷がついたといった場合は、雪災・風災として対象になることがあります。判断するのは保険会社であり、業者ではありません。
「保険で無料になります」と断言する業者には注意してください。国民生活センターも、「保険金が使える」と勧誘して住宅修理の契約を結ばせ、高額な申請サポート手数料などのトラブルになる事例に注意を呼びかけています(出典:国民生活センター「保険金で住宅修理ができると勧誘する事業者に注意!」)。
心当たりのある損傷があれば、業者より先に、加入している保険会社か代理店に自分で連絡するのが安全です。勧誘の断り方に困ったときは、消費者ホットライン「188」に相談できます(出典:消費者庁「消費者ホットライン」)。訪問販売で契約してしまった場合には、クーリング・オフの制度もあります。
出典:国民生活センター「訪問販売によるリフォーム工事・点検商法」/消費者庁「火災保険金を利用した修理工事契約を締結させる事業者に関する注意喚起」
見積書で総額の妥当性を確かめる

相場と照らし合わせるとき、総額だけを見ても判断できません。見積書で確認したいのは次の5点です。
- 塗る面積 … 実測値が㎡で書かれているか
- 塗料の製品名 … メーカー名と商品名まで書かれているか
- 塗る回数 … 下塗り・中塗り・上塗りが別々に書かれているか
- 足場 … 面積と単価が書かれているか
- 下地補修 … 何を、どの範囲で直すのか書かれているか
面積と単価が書かれていれば、掛け算が合っているかも確かめられます。保証についても、期間と範囲が書面になっているかを見てください。口頭だけの保証は、あとから確認できません。
3社の見積もりで塗る面積が大きく食い違うこともあります。その場合は、それぞれにどう測ったのかを聞いてください。
実測か、図面か、概算式か。測り方の違いが分かれば、どの数字を信頼すべきか判断できます。
逆に、注意したい見積書のサインもあります。「一式」ばかりで内訳がない。相場から極端に安い、または大幅な値引きを最初から提示してくる。その場での契約を迫る。
こうしたサインが重なる場合は、契約を急がず他社と比べてください。
項目ごとの読み方は外壁塗装の見積書はどこを見る?で詳しく解説しています。
支払いの流れも確認しておく
金額そのものと同じくらい、支払いの条件も確認しておきたい点です。支払いのタイミングは会社によって違い、契約時・着工時・完工後に分ける場合や、完工後の一括とする場合があります。
注意したいのは、工事前の全額前払いを求められるケースです。万一工事が中断された場合に、支払った分を取り戻すのが難しくなります。完工後の支払いを残す形が安心です。
あわせて、完工時には工程ごとの写真つきの報告をもらえるかも確認しておくと、塗り回数の確認にもなります。
費用を抑えるために有効なこと

有効なのは、相見積もり・屋根との同時施工・早めの行動・傷みが浅いうちの塗り替えの4つです。順に説明します。
1. 3社から相見積もりを取る
確実性の高い方法です。1社だけでは高いか安いか判断できません。
同じ条件を伝えて比べてください。条件がばらばらだと、金額の差が条件の差なのか会社の差なのか分からなくなります。
2. 屋根と同時に行う
足場を1回で済ませられるため、別々に行うより総額を抑えられます。北海道は雪で屋根への負担も大きく、外壁のついでに状態を見てもらう価値のある地域です。無落雪屋根なら排水まわりの点検、勾配屋根なら雪止めや板金の状態確認を同時に頼めます。
3. 早めに動く
時間に余裕があれば、複数社をじっくり比較できます。急いで決めると選択肢が減ります。春の着工を狙うなら、前年の冬から相談を始めるのが現実的です。
4. 傷みが浅いうちに手を入れる
下地まで傷んでからでは、補修範囲が広がって費用が跳ね上がります。塗り替えの時期を外さないことが、長い目で見れば有効な節約になります。
やってはいけない節約
次の4つは、金額が下がっても選ばないでください。
- 塗る回数を減らす … メーカー仕様どおりの工程は省けません
- 下地補修を省く … 傷んだ下地に塗っても長持ちしません
- 足場なしで施工する … 安全面でも品質面でも問題があります
- 相場から極端に安い業者を選ぶ … 安い理由を確認してください
いずれも、目先の金額と引き換えに塗装の寿命を縮める選び方です。数年後にやり直しになれば、足場代からもう一度かかります。
よくある質問
費用まわりの疑問に共通する答えは、「坪単価だけでは計算できない」「追加費用が出るかは下地の状態次第」の2つです。そのうえで、相談の多い質問に答えます。
坪単価で計算できますか
目安にはなりますが、正確ではありません。同じ坪数でも建物の形状で外壁面積が変わるためです。実測に基づく㎡単価で確認してください。
値引き交渉はしてもいいですか
構いません。ただし工程を削る形での値引きは避けてください。「この項目を減らせば安くなります」という提案は、内容を必ず確認しましょう。
もともと大幅な値引きを前提にした高い定価を出す業者もいます。値引き額の大きさより、値引き後の内訳を見るほうが確実です。
分割払いはできますか
リフォームローンを扱う業者もあります。金利と総支払額を確認したうえで判断してください。
自分で塗れば安く済みますか
材料費だけ見れば安く見えますが、戸建ての外壁は高所作業になるため、足場なしでは安全に塗れません。
下地処理や塗料の選定を誤ると数年で塗り直しになり、結果的に業者へ頼むより高くつくことがあります。1階部分の小さな補修を除けば、勧めにくい選択です。
業者のホームページの施工例は参考になりますか
金額と条件(坪数・塗料・下地の状態)がセットで書かれていれば、相場観の材料になります。ただし条件のよい例だけが載っている可能性は頭に入れておいてください。自分の家の条件に近い例があるかという視点で見ると役立ちます。
相場より高い見積もりが来ました
高い理由を聞いてください。凍害の補修が含まれている、グレードの高い塗料を提案している、といった説明があるはずです。説明できない場合は、他社にも見てもらってください。
契約後に追加費用が発生することはありますか
足場を組んで高圧洗浄をしたあとに、外から見えなかった傷みが見つかることはあります。だからこそ、追加が発生する条件と金額の上限を、契約前に書面で確認しておいてください。「追加は一切ありません」と断言する業者より、どんな場合にいくらかかりうるのかを具体的に説明できる業者のほうが信頼できます。
外壁塗装は何年ごとに必要ですか
塗料の耐用年数が目安で、シリコンなら10〜13年程度とされています。ただし北海道では、年数より先にチョーキング(外壁を触ると白い粉がつく現象)や目地の割れといった劣化のサインが出ることがあります。サインが出たら年数を待たずに点検を受けてください。
住みながら工事できますか
通常は住みながらで問題ありません。仮住まいが必要になる工事ではないためです。ただし工事中は窓を開けにくくなり、洗濯物も外に干せません。
足場の設置と解体の日は大きな音が出ます。工程表をもらって、生活に影響が出る日をあらかじめ把握しておくと過ごしやすくなります。
冬の間にできることはありますか
施工はできなくても、相談・現地調査・業者選びは冬でも進められます。雪で外壁の下部が見えない場合は、雪解け後にもう一度見てもらう前提で、候補の業者を絞っておくと春の予約を取りやすくなります。
まとめ
北海道の外壁塗装は、30坪の住宅で80万〜130万円が総額の目安です。ただしこれは参考値であり、外壁の状態と選ぶ塗料で大きく変わります。
とくに北海道では、凍害の補修が必要かどうかが金額を左右します。塗装だけで済むのか、下地の手当てが要るのかで、数十万円の差が出ることもあります。塗料は単価だけでなく、耐用年数で割った年あたりのコストで比べてください。
次の一歩は、同じ条件で3社から見積もりを取ることです。届いた見積書は、面積・製品名・回数・足場・下地補修の5点で見比べてください。読み方は見積書はどこを見る?にまとめています。
屋根も一緒にやるかどうかで総額は変わります。判断の順番は屋根と外壁は同時に塗るべきかにまとめています。
費用をまかなう手段としての減税とローンは外壁塗装に減税は使えるかで整理しています。
金額の中身をさらに分けて見るなら、足場代の中身と外壁塗装の3回塗りは本当かをあわせてご覧ください。
賃貸物件では、費用が経費になる時期の話が加わります。賃貸物件の外壁塗装にまとめています。
費用を抑えるために範囲を狭める案を検討しているなら、部分塗装の記事で判断の分かれ目を確認してください。
断熱塗料や遮熱塗料の効果をどこまで期待できるかは断熱塗料の効果にまとめています。
ALCパネルの外壁に固有の塗装の考え方はALC外壁の塗装にまとめています。
掲載金額は公開情報をもとにした参考値であり、特定の価格を保証するものではありません。実際の費用は、外壁の面積・状態・地域によって変わります。

